【インタビュー記事】 お遍路を世界遺産に! 四国八十八か所を巡礼するときには、お遍路交流サロンに寄ってみよう

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本日は、インタビュー記事です。お遍路交流サロン(※1)の主任 秋友京子さんにお話しを伺いました。

お遍路交流サロンはお遍路のゴール第88番大窪寺に行く途中にあります。

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四国八十八か所の最終、大窪寺へ向かう途中に「お遍路交流サロン」なる文字が見えてきました。気になったので、入ってみました。


中に入ると、お遍路に関する資料館であることがわかりました。すると入口付近にいらっしゃる秋友さんが笑顔で出迎えてくれました。

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私が、ちょっとばかり世間話をした後で、高松市に住んでいることと、お遍路の情報をブログで発信していることをお話すると、快く取材に応じてくれました。感謝w。

1 お遍路交流サロンの過去。実は、やさい売り場だった。

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ダイ・アオキ :「こちらのお遍路交流サロンは、どのような施設なのでしょうか。」

秋友さん   :「はい。お遍路交流サロンというのは通称です。正式名称は前山地区活性化センターと言います。山内地区を活性化するという名目で、農林水産省関連の補助金を利用して、平成11年11月7日にオープンしました。もともとは、地域を活性化させるために、地元のお野菜などを販売するスペースだったんです。設立後しばらくしたとき、前センター長のきむらさんが長尾町史をまとめていたこと、もともとお勤めだった裁判所で広報担当だったためメディア関係者から資料提供が多くあったこと、歩き遍路の方を労いたいと考えていたなどがいくつもの要員が重なり、おへんろ交流サロンの原型が出来上がったわけです。」

2 最近は外国からお遍路に来られる方が多い

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ダイ・アオキ:「お遍路に来られる方はどのような年代でしょうか。」

秋友さん  :「こちらのサロンに来られる方から比率を推測すると、定年退職後の男性が圧倒的に多いです。奥様が亡くなった方の比率がとても高い。」

ダイ・アオキ:「へえー。」

秋友さん  :「逆はほとんどない。つまり、旦那さんがなくなって、奥様が一人でお遍路するケースは聞いたことがない(笑)張り切ってしまって、遍路どころではないのでしょう。」

ダイ・アオキ:「おー、怖。ところで、外国の方は来られますか」

秋友さん  :「去年の1年間(2015年1月~12月まで)で184人の外国人の方が当サロンに来てくださいました。」

ダイ・アオキ:「どんな国がありますか。」

秋友さん  :「ルクセンブルク、エストニア、南アフリカにフィンランド・・・。ヨーロッパには、世界遺産の巡礼地があるのでそちらを訪れてから、日本に来られる方もおられますね。」

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ダイ・アオキ:「こちらは一直線のお遍路なんですね。」

秋友さん  :「四国のお遍路の形はは輪になっています。同義語で和もあります。意味深いですね。」

3 お遍路を世界遺産に! でも秋山さんには気になることが・・・

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秋友さん  :「四国のお遍路を世界遺産に!と声高に言われていますが、実は気になることがあるんです。」

ダイ・アオキ:「具体的に何ですか。」

秋友さん  :「これまでお遍路さんが宿泊に利用してきた、お寺の近辺のお宿が減少していることです。高齢化、跡継ぎなしなどで廃業というわけです。」

ダイ・アオキ:「それは、大きな問題ですね。」

秋友さん  :「歩き遍路さんから教えてもらうのですが、安くて居心地のよいゲストハウス(宿泊施設のこと)もあります。ただ、同じ施設名ばかりを聞きます。数が少ないのだと思いますね。もっと増えればいいな、と思います。」

4 お遍路に関する資料の宝庫 240回もお遍路した達人の資料も 

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ダイ・アオキ :「資料が豊富ですね」

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秋友さん   :「資料ごとにお話ししますね。さっそく資料館へ行きましょう。」

秋友さんの後をダイ・アオキもついていく・・・

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ダイ・アオキ :「よくある、みちしるべを作った3人についての資料が展示しています。」

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秋友さん   :「こちらは、道標(ドウヒョウ)、とみます。道標を作った人として、中務茂兵衛が有名です。車がない江戸時代に280(周)回もお遍路を達成しています。

ダイ・アオキ :「280周も!!もちろん、この時代は車もなかったのでしょうね」

秋友さん   :「歩き遍路と言い伝えられています。その証拠が、道標にあります。いまでも歩き遍路をされる方が頼りにされるほどですから。ここ香川県にも80基(き)あります。」

ダイ・アオキ :「へえ、そんなに。でも道標って、そんなにたくさん必要でしょうか。」

秋友さん   :「お遍路の道は三叉路などが多いです。道路のない昔は、道自体が整備されていないですからなおさらです。当時であれば、この道標はとってもありがたかったと思いますよ。

ダイ・アオキ :「道標は何でできていますか」

秋友さん   :「石です。石柱のてっぺんに弘法大師像が掘られています。石工さんに掘ってもらった後、車もない時代にお遍路の起伏が激しい山間に埋めています。気の遠くなる作業です。」

ダイ・アオキ :「どうして、そこまでされたのでしょうか」

秋友さん   :「推測ですが、一番は、200回以上もお遍路を続ける中で、本当に自分が困ったからだと思います。中務茂兵衛は1845年生まれの山口県の周防大島出身です。裕福な家柄でした。お金にも困っていないこともあり、22歳から78歳で生涯を終えるまでお遍路をし続けました。伝説の生き仏です。280回も遍路を続ける中で見返りなど求めず、当然のようにやってのけたのではないでしょうか。そして、そして先達としての思いもあったのだと思います。後世に残るものを作ろうと。実際にいまでも利用されています。

         
ダイ・アオキ :「すごいなあ。」

5 お接待は四国の文化 なんと江戸時代の納札の原本がある。 

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秋友さん   :「こちらは、約240年間にわたって、1つの家が受けとったお札(おふだ)です。」

ダイ・アオキ :「このお札はどういう意味で貴重なのですか」

秋友さん   :「はい。お札はお寺に納めるほかに、お接待を受けたときにお遍路さんがおのお礼として渡すものです。道中、四国の方々にお食事をいただいたり、寝床を提供してくれたりすることをお接待といいます。」

ダイ・アオキ :「そのお札たちが、あるひとつの家から出てきたと。」

秋友さん   :「ある日、江戸時代に建てた古民家を壊すというお話がありました。この交流サロンの近くです。壊したときに、天井裏からこのような俵の中からお札たちが出てきたわけです。」

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ダイ・アオキ :「え!? 紙なのにボロボロにならなかったんですね。文字もきちんと読める。お遍路さんの名前、住所、それと願望も。」

秋友さん   :「お米を保存する米俵と同じ材料で作られていますからね。通気性がよかったんでしょうね。そういう意味で、とても貴重な資料です。さらにもう一つ。」

ダイ・アオキ :「まだ、あるんですか」

秋友さん   :「この家が約240年間もの間、世代替わりをしても親から子へ、子から孫へと何世代にもわたってお遍路さんを接待し続けた。お遍路さんを大切にしたということです。これは、日本のお遍路が世界に誇れる文化ともいえると思います。」

ダイ・アオキ :「日本は地震も起こるし、昔の家は木でできていて火事になる可能性も十分にあった。240年間、よく無事だったですね。」

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秋友さん   :「見返りを求めず、お遍路さんを大切になさったからだと思いますよ。こちらの絵は当時のお接待の様子をよく表しています。」

ダイ・アオキ :「お接待をしている方も、受けている方も。みんな笑顔ですね。」

秋友さん   :「真ん中の子供たちは、お遍路さんから分け前をもらおうと、通せんぼしている(笑)」

ダイ・アオキ :「ほんとだ。面白いですね。昔は・・・いい時代だったんですね」

秋友さん   :「みんな生活に余裕があったわけではなかったけど、気持ちに余裕があったんでしょうね。」

ダイ・アオキ :「本日は、お忙しいにも関わらず貴重なお話をしてくだいまして、ありがとうございました!」

秋友さん   :「いいえ。たくさんの方々に情報を教えてあげてくださいね。」

長時間に渡ってお話をしてくださいまして、秋友さん、本当にありがとうございました。今回の取材の中で、思わず驚嘆するような話を秋山さんはたくさんしてくださいました。今回は、その一部のみを紹介させていただいています。ご容赦ください。

※1 サロン・・・もともとは「応接室」という意味です。現代では、お店(日焼けサロン、ネイルサロン、ヘアサロン)などの名称に利用したり、ネットでの共通の話題を話し合う場などを意味することもあります。

6 お遍路交流サロンはこちら

住所
香川県さぬき市前山936 

地図は以下です

”香川県さぬき市前山936 ”

TEL
0879-52-0208

駐車場
30台

入館料
無料

開館時間
9:00~16:00

休館日
年末年始

アクセス
JR高徳線:造田駅下車、南へ車で約15分
琴平電鉄長尾線:終点長尾駅下車、南へ車で約10分
高松自動車道:志度ICより南へ車で約20分
徳島自動車道:脇町ICより北へ車で約30分
高松空港より東へ車で約40分

7 最後にちょっとだけカマンですか?

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入口に、四国のジオラマがあります。ボタンを押すと、自分がいままで訪れたお寺の場所が光ります。このジオラマのボタンを1番から87番まで押し続ける人も多いそうです。


昔のドラクエ3でいうと、クリアしたあとに、いままで訪れた町や村を気球で一瞬にして回るというところでしょうか。(笑)←すんません、これ要らないね。

ではでは

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