こんにちは。高松市川部町にある古本屋、かまんよ書店の青木です。
もうすぐ節分です。学校でも家庭でもこの時期になると大きな声で、掛け声をかけて豆まきをしていると思います。鬼役の先生方、お父さん、お母さん、おにいさん、じいじ?さん、お疲れ様です。
幼いころ、私の家庭では、豆まきを夕食後にしていました。父が帰ってくるのがいつも夕食後、風呂に入って寝る前だったので、その日は緊張した面持ちで父の帰りを待っていました。
父が家に入って来るや否や戸締りをしっかりして
「おにはそとー」
とやるのが私の務めでした。
その後、祖母(ばあちゃん)から
「豆が入ったマスを自分の背中のほうにもっていって歳の数だけとってたべなさい。丈夫になれるよ。」
といわれ、3つか4つとって食べました。
それから、祖父(じいちゃん)も孫である私に習って、60個ほど豆をとって食べていました。そんな祖父の膝に急いで乗り、豆粒を3つも4つもわけてもらうのが慣習でした。あれから40年が過ぎようとしています。なんとも懐かしいですね。
そんな、節分にぴったりの本を今日は紹介いたします。
「おにたのぼうし」です。
節分の日、豆をまくどころか、食事すら満足に食べられない家庭の女の子がいました。
女の子の家に鬼の子である、おにたは女の子の家に逃げ込んできました。
食事をしていない女の子におにたは食事を与えました。すると女の子はこんどは他の家庭と同じように「豆をまきたい」というのです。悲しくなったおにたはそれでも、女の子の気持ちを満たしてあげるために豆に変身します。その豆が女の子によってまかれるシーンはなんだか物悲しくてしんみりします。
ぜひおすすめです。
節分は家族を思い出します。
以上、かまんよ書店の青木でした。